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小学校受験の絵画・制作テスト対策完全ガイド|課題内容・採点基準・家庭練習法

小学校受験の絵画・制作テスト対策完全ガイド|課題内容・採点基準・家庭練習法

「受験に絵を描かせるの?何を描かせればいいの?」「工作の上手・下手で落ちることはある?」「はさみはどこまで使えればいい?」——小学校受験を控えた保護者の方から、体操テストと並んでよく聞かれる不安が、絵画・制作(工作)テストに関するものです。

ペーパーや面接の対策情報は豊富でも、絵画・制作についての情報は意外と少なく、対策の方向性がつかみにくいという声も多く聞かれます。本コラムでは、絵画・制作テストの目的・課題内容・採点ポイントから、自宅でできる具体的な練習方法まで網羅的に解説します。


絵画・制作テストはなぜあるのか

絵を描く・ものを作るという行為を通じて、試験官は複数の能力を同時に観察しています。

測っている力

① 巧緻性(手先の器用さ)

はさみで直線・曲線を切る、のりで紙を貼る、折り紙を折るといった作業は、手と目の協調性=巧緻性の発達段階を示します。5〜6歳での巧緻性は、入学後の学習準備(鉛筆・定規・コンパスの操作)とも直接関係します。

② 指示理解と実行力

「先生が言ったとおりに作れるか」「指示を最後まで聞いて行動できるか」が見られています。自分勝手に先走ったり、説明途中で作り始めてしまう行動は評価を下げます。

③ 創造性・表現力

自由画や「好きなものを描いてください」の課題では、発想の豊かさ・色の使い方・画面構成が見られます。ただし「絵が上手かどうか」より「のびのびと表現しているか」が重視されます。

④ 集中力・丁寧さ

制作途中に飽きて投げ出していないか、細かい部分を丁寧に仕上げようとしているかが観察されます。難しくて泣く・道具を乱暴に扱うといった行動も記録されます。

⑤ 後片付け・道具の扱い

使ったはさみを戻す、はみ出たのりを拭く、ゴミをきちんとまとめるといった後始末の丁寧さも評価対象です。「躾」の水準が見えやすいポイントです。


絵画テストの種類と頻出課題

絵画テストは大きく「自由画」「指定画」「模写」の3タイプに分かれます。

自由画

「好きなものを描いてください」「楽しかった思い出を描きましょう」など、テーマを自分で決めて描く形式です。

評価のポイント:

  • 画面全体に広がりがあるか(隅に小さく描いてばかりでないか)
  • 人物・動物・背景など複数の要素があるか
  • 色をしっかり使っているか(白地のまま残さない)
  • 「何を描いたか」説明できるか(試験後に聞かれることがある)

よくある失敗:

  • 「何を描いたらいいか分からない」で固まってしまう → 日頃からテーマを決めずに描く練習が必要
  • 小さく描いて終わらせてしまう → 「大きく描こうね」の声かけを習慣にする

指定画

「電車を描いてください」「動物園の様子を描きましょう」など、テーマが指定される形式。自由画より観察力・記憶力が問われます。

評価のポイント:

  • テーマの特徴を捉えられているか(電車なら窓・扉・レールなど)
  • 画面構成に工夫があるか
  • 時間内に仕上げられるか

練習法: 乗り物・動物・食べ物・家族の絵を週2〜3回描く習慣をつけましょう。「今日は電車を描こう」と毎回テーマを変えることで、イメージを素早く形にする練習になります。

模写・見本を見て描く

見本の図形や絵を見て、そのとおりに描く形式。観察力・手の正確さが問われます。難関校ではこの形式が出ることもあります。


制作テスト(工作)の種類と頻出課題

制作テストは、はさみ・のり・テープ・折り紙・粘土などの道具を使って何かを作る課題です。

はさみ

最も頻出する道具のひとつです。

課題 難易度 目安学年
直線切り(1回切り) ★☆☆ 3歳〜
直線切り(連続切り) ★★☆ 4歳〜
曲線切り(波線・円) ★★★ 5歳〜
形に沿った切り抜き ★★★ 5〜6歳

受験では「渡された紙を線の通りに切る」課題が多く、直線を真っすぐ切れることが最低ラインです。曲線切りは年長の前半までに習得できるよう練習しましょう。

安全な持ち方の教え方:

  1. 「親指を上の穴に、人差し指と中指を下の穴に入れる」
  2. 「ひじを体につけて動かす」
  3. 「切るときは紙を動かしながら、はさみは小さく動かす」

最初は大人が手を添えて、危険のない練習用はさみ(先が丸い)で始めましょう。

のり(でんぷんのり・スティックのり)

紙を貼り付ける課題では、のりの量・塗り方の丁寧さが評価されます。

よく見られる課題:

  • 形を切ってのりで台紙に貼る
  • パーツを組み合わせて絵を完成させる(コラージュ形式)

評価ポイント:

  • のりが均一に塗れているか(塊になっていない)
  • はみ出たのりを布で拭けるか
  • 貼る位置がずれていないか

でんぷんのりは指で塗る練習が必要です。最初はスティックのりで感覚をつかんでから移行すると習得しやすくなります。

折り紙

「鶴・かぶと・コップ・チューリップ・船」などの作品が頻出です。

受験でよく出る折り方:

  • 三角折り(1回折り)
  • 四角折り(2回折り)
  • 風船・かぶと(5〜6手順)

練習のコツ: 折り紙は「角と角をきちんと合わせる」丁寧さが最重要です。適当に折ってしまうと形が崩れます。「角をピッタリ合わせてからグッと押さえる」の手順を口に出して言いながら練習しましょう。

セロハンテープ・モール・毛糸

自由制作・飾りつけ課題で使われる素材です。テープをまっすぐ切る・モールを曲げて形を作るなどの課題が出ることがあります。日頃の工作遊びで触れておくことが大切です。

粘土

「丸める・伸ばす・くっつける」の3動作が基本です。「○○を作ってください」という指定課題では、時間内に形を完成させる速さも評価されます。


採点基準の実際——「上手さ」は3割、「姿勢」は7割

絵画・制作テストを採点する際、試験官が最も重視するのは取り組む姿勢です。

高評価につながる行動

  • 課題の説明が終わるまで静かに待てる
  • 「はじめてください」と言われてから取り掛かる
  • 途中で分からなくなっても、落ち着いて取り組む
  • 終わった後、道具を元の位置に戻す
  • 時間が余ったら「静かに待つ」または「追加の装飾をする」

低評価につながる行動

  • 説明中に道具をいじる・先に折り始める
  • 失敗して泣いたり、投げ出したりする
  • 道具を乱暴に扱う・放り投げる
  • 後片付けをしない

絵の「上手さ」の基準

絵の上手さは採点要素の一部ですが、比重は低いとされています。採点官が見るのは以下の点です:

  • 色を使っているか(白いところを残さず塗れているか)
  • 画面の大きさ(紙全体を使っているか)
  • テーマを表現できているか(何の絵か分かるか)

ピカソのような芸術性は求められません。「描くことが楽しそうかどうか」が伝わることの方が大切です。


家庭でできる練習スケジュール

絵画・制作の練習は、週2〜3回・1回15〜20分程度の継続が効果的です。

月別おすすめ練習テーマ

時期 絵画 制作
受験1年前(年中) 自由画を週2回 はさみ直線切り・折り紙1回折り
受験8ヶ月前 テーマを決めた指定画 はさみ曲線切り・のり貼り
受験6ヶ月前 模写・背景を描く練習 折り紙5〜6手順・紙工作
受験3ヶ月前 時間を決めて描く練習 本番形式の制作練習
直前期 仕上げの丁寧さを意識 後片付けまで含めた通し練習

自宅練習で意識すること

1. 褒めるポイントを変える 「上手に描けたね」ではなく「最後まで集中して描けたね」「色をたくさん使えたね」とプロセスを褒めることで、本番でも頑張れる自己効力感が育ちます。

2. 練習後は必ず「作品の話」をする 「これは何を描いたの?」「どこが一番好き?」と聞く時間を作りましょう。受験本番では作品について質問されることがあり、自分の作品を言語化する練習になります。

3. 「間違えてもいい」雰囲気をつくる 「失敗した!もう嫌だ!」という反応を本番でしないためには、日頃の練習で「間違えても大丈夫」を積み重ねることが重要です。「やり直しできる」「別の紙に描けばいい」という経験を安心して積ませましょう。


志望校別の傾向と対策

国立系(東京学芸大附属・お茶の水女子大附属など)

グループ制作(みんなで1つの作品を作る)が出ることがある。個人の技術より「友達と協力しながら作れるか」「自分の意見を言いながらも相手を尊重できるか」が重視されます。

難関私立(慶應・早稲田系)

個人制作+スピードの両立が求められる傾向。指示が複数あり「①切る→②折る→③貼る」の複合課題が出ることも。1つ1つの丁寧さに加え、段取り良く作業を進める力も必要です。

宗教系(青山学院・光塩女子学院など)

のりや折り紙など基本的な課題が多め。作品の内容より丁寧さ・後片付けなどの「育ちの良さ」を見る傾向があります。


絵画・制作と親子面接の一貫性

体操テストと同様に、絵画・制作テストと親子面接は評価が連動しています。

たとえば面接で「子どもが熱中していることは何ですか?」と聞かれた際に「絵を描くことが大好きです」と答えながら、制作テストで白いまま出してしまうのは大きなギャップです。逆に「手先を使った遊びが好きで、折り紙や工作をよくしています」という回答が、制作テストの丁寧な仕上がりで裏付けられると、家庭の一貫性が伝わります。

「受験のために練習している」ではなく、「日常として楽しんでいる」を本物にすることが、すべてのテストで高評価につながります。詳しくは合格家庭の共通点もご覧ください。


まとめ:絵画・制作テストで大切な3つのこと

  1. 上手さより姿勢:完成度より「やりきる・丁寧にやる・後片付けする」姿勢が評価される
  2. 日常の延長線上に置く:「受験練習」ではなく「遊び」として絵を描いたり工作したりする習慣をつくる
  3. 面接との一貫性を意識:「子どもが好きなこと」として話すなら、本当に日常で楽しんでいる姿を作る

制作・絵画は特別なセンスより、日常の積み重ねで確実に伸びる分野です。毎日5分でも「描く・切る・折る」を生活の中に取り入れることが、最大の対策になります。


面接練習も並行して進めましょう

絵画・制作テストと同じく、親子面接も「日頃の練習量」が本番に直結します。Pitchy Kids では、自宅で何度でも本番形式の面接練習ができます。

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